丸彫青面金剛庚申塔(下石神井5丁目7番11号)
享保12年(1727年)造立
区内には130余りの庚申塔があります。中でも、この庚申塔は、1本の石から青面金剛立像を丸彫りした大変珍しいものです。この庚申塔は、高さ148センチメートル、享保12年(1727年)に伊保ヶ谷戸(下石神井付近の旧字名)の講中の人たちによって建てられました。憤怒の相をした青面金剛が台座部分に浮き彫りされた邪鬼を踏みつけ、その下には青面金剛の使いを表す「見ざる、聞かざる、言わざる」の三猿が浮き彫りされています。このように豪華で賑やかな飾りつけは、江戸時代中期の庚申塔の特徴です。
現在でも伊保ヶ谷戸の庚申講の人たちによって、庚申待ちの行事が年に数回行われています。
昭和40年ごろ、この庚申塔に自動車が衝突し、塔は二つに折れてしまいましたが、講の人たちによって修復され、現在も大切にされています。

